サンクリストバル・デ・ラスカサスを出発後、ベラクルスにあるあゆみさん&ロド宅に一泊した。
たった一日だけの休息は、ホーボーっていう名前のフルーツで作ったアイスを、頬張ってるうちに過ぎていった。
そして、翌日。
5月3日(火曜日)。
Emilio Carranzaへとやってきた。
とりあえずタクシーを捕まえ、
「lechuguillasにある、rancho Mandumedに行ってくれ」
と、伝える。
信号など1つもない長閑な田舎道。
牧草地に挟まれた一本道を駆け抜けること約5分。
無事にrancho(農場のこと)に到着した。
着いたら電話しろとのことだったので、タクの運ちゃんに頼んで、Rubenの弟のRojerioに電話してもらう。
なんせ僕らが電話かけたところで、どないもこないもならへんからね。
すると、ルーベンどころかロヘリオもここにはいないらしく、ボランティアで来てるスペイン人がおるから、そいつに門を開けてもらえとのこと。
呼んどいておらんて、アホちゃうか?
そう思いつつも、ロヘリオの言うとおりにスペイン人に門を開けてもらい、僕らは新しい世界へと足を踏み入れた‥
5月4日(水曜日)
スペイン人のJoséと共に起床し、"HORTALIZA"と呼ばれる小さな農園にて、ビニールハウス内での作業を開始した。
(もう1人の男の子"David(メヒカーノ)"は、別の場所で働いてるみたいや)
枯れた草を抜き、畑を耕した後、肥料をまいて整地する。
あとで、ここにトマトの種を植えるらしいが、植えると言っている当の本人・Rubénは、ただいま彼女のLauraと旅行中だ。
ここでの仕事は朝の7時~10時。
11時~14時までの計6時間。
あいだの1時間は朝食タイムや。
チチャロン(枝豆みたいなん)とパパイヤ、ハマイカ(茶とかジュースにする)などの水やりや、肥やし作り(めちゃくちゃしんどい)に種植え(これも種植えの前の穴掘りがアホほどしんどい)。
ライチの収穫や、ニワトリと羊のエサやりが主。
Lichi(ライチ)の収穫時は残業があるが、それでも明るいうちに終わるから、海にも行けるし昼寝も出来る。
しかし、ちょこちょこといらん仕事が出てくる。
それは全てmierdaなbarracuda共が持ってくる。
このビニールハウス内での作業もそのうちの1つ。
初日はそんなこと知らずにあくせく働いていたが、そうだと知ってからは、水の代わりに小便撒き散らしたくなってくることもしばしば。
ホンマにファックや。
ちなみに、mierdaとはクソ野郎って意味。
そしてBarracudaは、容赦ない略奪者って意味である。
食事は朝食以外は自炊。
自由に使っていいよと言ってはいるが、たいして何もない畑の野菜をなんとか収穫し、ニワトリの卵をふんだんに使い、barracuda共の置いてった食料の成れの果てを、再調理して喰らう。
なんせ味付けが下手くそやから、再調理せな食べられへん。
水は水で買って来てくれたおもたら、アホほど使うだけ使って帰るから、飲料水はほとんど無いに等しい。
だから、水道水を沸かしレモンの葉っぱ(レモングラス。スペイン語では、zacate de limón)と、menta(ミント)を入れてお茶を作る。
とにかくこのranchoでは、あるものを賢く使わないと、飢え死にしてしまう。
初日の仕事が無事に終わり、Joséの作ってくれた晩御飯をDavidと四人で食べたあと、のんびりとLuciérnaga(蛍)を見ながら過ごした。
ここは蛍がめちゃくちゃ生息していて、夜になるとホンマにキレイ。
しかし、部屋はあまりキレイではない。
というか、僕らが来るというのにまったく準備などされてなかった。
ここに来てまだ3日やというJoseにすべてをまかせて、この農場の持ち主たちは一体どういうつもりなのだろうか??