1月も半ば。
だが、相変わらず暑い。
しかし、Aire Norteーアイレノルテー(北風)の影響で、週に数日間は寒くなる。
アイレノルテが吹く日には、さすがに、日々半袖やタンクトップスタイルのメヒカーノたちも上着を羽織る。
そして、寒い寒いと家に閉じこもるのである。
これだけ寒暖の差が激しいと、いつも元気なメヒカーノも、少々風邪気味や。
そして、風邪=うつる
という、方程式がこの国にはないのか、お構いなしに家に招き入れる。
おかげで、いつも町人から風邪をうつされるのである。
最近では、腹痛と嘔吐が流行っているのか、レオン一家もほぼ全員が腹痛と嘔吐に悩まされていた。
そして、ハニーもうつされてしまった。
僕は何故か無事や。
ハニーの症状もよくなってきたし、4〜5日たって家を訪ねた。
すると、みんな腹痛と嘔吐は大分おさまったが、レオンとグロリアに関しては、まだ若干お腹が張っているという。
グロリア母さんが、
「ハルたちは大丈夫?
もし、お腹が張っているなら、これを飲みなさい」
と、不思議な白い粉をさしざして来た。
僕はまるでシャブ漬けになった麻薬捜査官の用に、壊れた目玉をギョロギョロさせながら、震える人差し指を使い、その白い粉を少しばかりすくって舐めてみた。
「しょっぱ!
Que es eso?ーケ エス エソ?
(何これ?)」
「塩みたいな味するでしょ?
carbónicoーカルボニコー
(炭酸)よ」
へぇ~、炭酸ってこんな味するんや!
初めて舐めた。
そして、僕は思い出した。
小学生の頃、当時中学生だった兄貴に、
「何これ~? たんき~! 大人のオ○コ!」
という、よく分からないギャグを覚えさせられたことを。
その時セットで、
「ワッセ!ワッセ! て・ら・だ!
て~ら~だ~の鼻毛~」
というギャグも、覚えさせられたっけ。
ちなみに寺田は兄貴の友達で、年賀状にデッカく、
”マ○毛”
と書いて、チン毛を貼りつけて送ってきた男だ。
よく郵便配達員に盗まれなかったもんや。
僕が郵便配達員なら、その毛を盗んで、代わりに自分の毛を貼り付けるやろう。
ーはっ?
もしかしたら…
はは~ん。
やるね。西淀の郵便配達員。
西淀川区・中島とは、正月早々、郵便配達員のチン毛が貼り付いた年賀状が送られてくる、そういう町である。
ちなみに、西淀川区の区役所に行って、
「国民健康保険に加入したいんですけど」
と言うと、
「何のために?」
と返される。
10年前の話である。
我輩は猫である。
そろそろ本題に戻る。
塩味のする炭酸をどうするかというと、生絞りオレンジジュースの中にecharーエチャールー
(加える)するという。
すると、いっぱいespumaーエスプーマー(泡立ち)する。
要するに炭酸入りオレンジジュースを飲んで、腹の張りを治すというのだ。
腹が張ってんのに、炭酸飲んだらよけいに貼るんちゃうん?
と思うのだが、母さんいわく、
「お腹の張りは、ゲップと共に消えていく」
という。
斬新や!
かなり斬新や!
確かに腹が張ってるとき、オナラをこいたら治ったりする。
なんせ腹が張る原因はガス。
溜まったガスを出せばいいんやから、下から出そうが上から出そうが問題はない。
下から出れば、黄金の道を通り、ゴールデンゲート(雄琴じゃナイよ)を開いてくるワケやからウンコ臭い。
上から出れば、口内の菌を吸収するとはいえ、下から出るよりゃ臭さはマシか?
メキシコ人は日本人より賢いね。
そして、臭いに敏感や。
しかし、今まさにゴールデンゲートから出ようとしてるときに、炭酸飲んで呼び戻してもうた時は最悪!
いくら歯をキレイに磨いてようが、なんとも言えないウンコ臭いゲップが口から放たれる。
その瞬間、口は肛門と化す。
生え揃えたヒゲはケツ毛や。
ヒゲが立派であればあるほど、ケツ毛ボーボーおっさんのケツ。
イボなんかあった日にゃ、かなりリアル。
血が出んことを祈るだけ。
オ~ マイゴッド!
ーガス
下から出すか?
上から出すか?ー
僕は是非とも下から出したい。
炭酸飲むんはお断りや。
2012年2月1日水曜日
ゴーストタウン
Pueblo Fantasma
ープエブロ ファンタスマー
プエブロが町で、ファンタスマが幽霊。
ようするにゴーストタウンや。
この家に住み出した頃に先輩(ダブリのアロンソン)が、
「ハル。この家には幽霊が住んでるよ」
と、ご親切にも全くいらん情報を教えてくれた。
こんな時ホンマなら、
「お~。Muy amableームイアマブレー(どうもご親切に)」
って言うべきなんやろうが、心にもない言葉がとっさに出るわけもなかった。
その後、ボニーの娘マガリも、
「ハル。幽霊見た?」
と、突然尋ねてきた。
失礼なやっちゃ。
その時2人で、
「マジで? 嫌やなあ。出て行く?」
と不安になりながらも、結局今まで、何の支障もなく過ごしてきた。
いや、それは間違いか。
雨漏りはあるわ、電力不足で冷蔵庫は水漏れするわ、窓ガラスが足りてないから、外部から侵入してくるホコリはすごいわ、部屋は寒いわ…
幽霊以外の支障はありけりや。
話は戻り、12月の終わり頃から少しずつ変化が現れ始めた。
夜になると、やたらと犬が吠え出すようになった。
始めのうちは、
「まあ、犬もさびしいんちゃう?」
なんて笑っていたが、夜間咆哮が2週間以上も続くと、さすがにバカ犬共をかっさばいて調理したい気分になってくる。
自称・ミスター味っことしては、Hecho en Mexicoーエチョ エン メヒコー(メキシコ産)な犬肉を如何に調理するかに、興味がわいてくるわけや。
なんせミスター味っこになることが、僕の昔からの夢だった。
ーみんなから愛される下町の大衆食堂で、安物の豚肉を使い、如何にして極上のとんかつを作り上げるか?
とか、
ーマグロの赤身のみを使い、どのようにして、バラエティ豊富なマグロ尽くしの寿司盛りをお客さんに提供するか?
とか、
ー美味いもん食ったら、思わず手の平パ~ンて鳴らしてまうのが癖になって、周りから”柏手のヤス”って呼ばれるようになっちゃうとか…
あっ。違った。
とんかつ以外は将太の寿司や。
犬はさて置き、さすがに少し不安になる。
最近ではゆうきちゃんいわく、
「足音や話し声が聞こえる」
らしいし。
ひょっとしたら、ホンマに幽霊が住んでるのかも知れない。
てか、昨年の1月23日に、当時この家に住んでいたマーティーの兄貴・フリオが、病気のためにこの家で亡くなっている。
という話を、12月12日(グアダルーペ聖母の日)にマーティー本人から聞かされている。
今年の1月23日には親族総出で、ここへ弔いに来るそうやし。
そういうことから推測するに、「マーティーの兄貴が夜に徘徊してるから、六感冴え渡る犬共が吠えてるのでは?」
という説が、考えられる。
命日も近いことやし、帰ってきてるのかも。
まあ、それならそれでいい。
オアハカに住んでた一ヶ月。
毎夜毎夜、ヌリアの亡くなった兄ちゃんが徘徊してたワケやし。
若干慣れてる。
しかし、幽霊やなく、強盗か何かが日本人の家を狙ってるんやとしたら、どっちかゆーたらそっちの方が怖い。
なんせメキシコの泥棒は、犬だけでなく、電気のケーブルさえ盗むほど、金に飢えている。
こんな田舎町の電気ケーブルを盗むぐらいや。
日本人=金持ちと思われ、狙われる可能性はあるやろう。
メキシコ~アメリカ間の人身売買&臓器売買もあるそうやし…
なんせ毎日のように、行方不明のモンタージュが、ブラウン管の向こう側に流れている。
メキシコとはおっとろちい国である。
しかし、もっとおっとろちいのはユナイテッド・ステーツ・オブ・アメリカや。
なんせ、需要が無ければ供給は無い。
アメリカが求めなければ、メキシコでそういう問題は起きないワケやから。
…多分。
あいつらは悪や。
恐ろしいで、ホンマに。
ただ、今のとこ僕らは無事。
もしかしたら、オアハカにしてもこの家にしても、ゴーストが僕らを護ってくれているんやろうか?
日本人とメキシコ人。
関係ないっちゃあ関係ないが、何かしらついでに護ってくれてるんかもしれん。
このレチュギージャスという、とても静かで、時に呑んだくれが騒がしい、それでも平和な小さい田舎町。
そんな田舎町の中心には、日本人だけやなく、ゴーストも住んでいるという。
決して、地球の歩き方に載ることはないであろうこの町にも、色んなドラマがあるワケやから、幽霊の1人2人居ても不思議はないさ。
でも、やっぱり、ちょっぴり怖いなぁ。
そして、今夜もまたバカ犬共が、こりずにうるさく吠えやがる。
このうっぷんはベトナムで晴らすしかない。
なんせベトナムには、僕らがいまだかって食べたことのない犬肉料理があるからや。
この恨みは食べることで晴らすしか、僕らにはそれしか出来ないないではないか。
ああ、ベトナム産・エスニックワイン ”ル・カン”を呑みながら、犬肉を頬張る日がむしょうに待ち遠しくなってきた。
しかし、ベトナムはベトナムで、犬のゴーストが山ほどおるんやろなぁ~。
結論としては、地球=ゴーストタウンっちゅうことか。
うん。きっとそうゆうことや。
ープエブロ ファンタスマー
プエブロが町で、ファンタスマが幽霊。
ようするにゴーストタウンや。
この家に住み出した頃に先輩(ダブリのアロンソン)が、
「ハル。この家には幽霊が住んでるよ」
と、ご親切にも全くいらん情報を教えてくれた。
こんな時ホンマなら、
「お~。Muy amableームイアマブレー(どうもご親切に)」
って言うべきなんやろうが、心にもない言葉がとっさに出るわけもなかった。
その後、ボニーの娘マガリも、
「ハル。幽霊見た?」
と、突然尋ねてきた。
失礼なやっちゃ。
その時2人で、
「マジで? 嫌やなあ。出て行く?」
と不安になりながらも、結局今まで、何の支障もなく過ごしてきた。
いや、それは間違いか。
雨漏りはあるわ、電力不足で冷蔵庫は水漏れするわ、窓ガラスが足りてないから、外部から侵入してくるホコリはすごいわ、部屋は寒いわ…
幽霊以外の支障はありけりや。
話は戻り、12月の終わり頃から少しずつ変化が現れ始めた。
夜になると、やたらと犬が吠え出すようになった。
始めのうちは、
「まあ、犬もさびしいんちゃう?」
なんて笑っていたが、夜間咆哮が2週間以上も続くと、さすがにバカ犬共をかっさばいて調理したい気分になってくる。
自称・ミスター味っことしては、Hecho en Mexicoーエチョ エン メヒコー(メキシコ産)な犬肉を如何に調理するかに、興味がわいてくるわけや。
なんせミスター味っこになることが、僕の昔からの夢だった。
ーみんなから愛される下町の大衆食堂で、安物の豚肉を使い、如何にして極上のとんかつを作り上げるか?
とか、
ーマグロの赤身のみを使い、どのようにして、バラエティ豊富なマグロ尽くしの寿司盛りをお客さんに提供するか?
とか、
ー美味いもん食ったら、思わず手の平パ~ンて鳴らしてまうのが癖になって、周りから”柏手のヤス”って呼ばれるようになっちゃうとか…
あっ。違った。
とんかつ以外は将太の寿司や。
犬はさて置き、さすがに少し不安になる。
最近ではゆうきちゃんいわく、
「足音や話し声が聞こえる」
らしいし。
ひょっとしたら、ホンマに幽霊が住んでるのかも知れない。
てか、昨年の1月23日に、当時この家に住んでいたマーティーの兄貴・フリオが、病気のためにこの家で亡くなっている。
という話を、12月12日(グアダルーペ聖母の日)にマーティー本人から聞かされている。
今年の1月23日には親族総出で、ここへ弔いに来るそうやし。
そういうことから推測するに、「マーティーの兄貴が夜に徘徊してるから、六感冴え渡る犬共が吠えてるのでは?」
という説が、考えられる。
命日も近いことやし、帰ってきてるのかも。
まあ、それならそれでいい。
オアハカに住んでた一ヶ月。
毎夜毎夜、ヌリアの亡くなった兄ちゃんが徘徊してたワケやし。
若干慣れてる。
しかし、幽霊やなく、強盗か何かが日本人の家を狙ってるんやとしたら、どっちかゆーたらそっちの方が怖い。
なんせメキシコの泥棒は、犬だけでなく、電気のケーブルさえ盗むほど、金に飢えている。
こんな田舎町の電気ケーブルを盗むぐらいや。
日本人=金持ちと思われ、狙われる可能性はあるやろう。
メキシコ~アメリカ間の人身売買&臓器売買もあるそうやし…
なんせ毎日のように、行方不明のモンタージュが、ブラウン管の向こう側に流れている。
メキシコとはおっとろちい国である。
しかし、もっとおっとろちいのはユナイテッド・ステーツ・オブ・アメリカや。
なんせ、需要が無ければ供給は無い。
アメリカが求めなければ、メキシコでそういう問題は起きないワケやから。
…多分。
あいつらは悪や。
恐ろしいで、ホンマに。
ただ、今のとこ僕らは無事。
もしかしたら、オアハカにしてもこの家にしても、ゴーストが僕らを護ってくれているんやろうか?
日本人とメキシコ人。
関係ないっちゃあ関係ないが、何かしらついでに護ってくれてるんかもしれん。
このレチュギージャスという、とても静かで、時に呑んだくれが騒がしい、それでも平和な小さい田舎町。
そんな田舎町の中心には、日本人だけやなく、ゴーストも住んでいるという。
決して、地球の歩き方に載ることはないであろうこの町にも、色んなドラマがあるワケやから、幽霊の1人2人居ても不思議はないさ。
でも、やっぱり、ちょっぴり怖いなぁ。
そして、今夜もまたバカ犬共が、こりずにうるさく吠えやがる。
このうっぷんはベトナムで晴らすしかない。
なんせベトナムには、僕らがいまだかって食べたことのない犬肉料理があるからや。
この恨みは食べることで晴らすしか、僕らにはそれしか出来ないないではないか。
ああ、ベトナム産・エスニックワイン ”ル・カン”を呑みながら、犬肉を頬張る日がむしょうに待ち遠しくなってきた。
しかし、ベトナムはベトナムで、犬のゴーストが山ほどおるんやろなぁ~。
結論としては、地球=ゴーストタウンっちゅうことか。
うん。きっとそうゆうことや。
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