2012年4月11日水曜日

HEY メン! 俺はキャットフードは食わないぜ!!

観光地バッチャンの少し手前でトゥエンは下車した。

それから間もなくしてバッチャンに到着。
名物・バッチャン焼きを購入するため、ウインドウショッピングをすることにした。

カラフルなモノから地味ぃなモノまで、なかなかの品揃え。
店内をかるく覗き、雰囲気を探ってから入店する。

目のいやらしくない、なるだけ話しかけてこなさそうな店員のいる店。
そう、アメ村のアホそうな店員でなく、神戸・高架下の裏モトコーで働く店員みたいな…。


この写真を撮った店の向かいの店に入り、小一時間ほど品定めした後にティーセット&マグカップの2品購入。

空の色も悪いし、バス停前に戻り屋台でウインナーを頬張る。

しかし、ハノイ近辺っちゅーのは何故こうも西洋フードがあふれているのだろうか??
ハンバーグやらフライドポテトやらウインナーやら、正味いらんがな~~。

まあ、でも、ウマかったわ。

再びバスに乗りハノイに戻ったモノの、まだまだ時間に余裕がある。
そこで、有名な犬肉を食べに行こうと思ったのだが、バスの中でトゥエンに聞いた、
「犬もウマいけど、猫肉もかなりウマいよ」
の一言が気になり、犬をやめて猫を探すことにした。


バス停から市場、市場からホテル街。
町人に聞いて聞いて聞きまわった結果、最終的に案内されたのはペットショップ。

どうやらここいらのハノイ人は日本人に対し、
「猫の肉ではなく、キャットフードを食べろ」
と言っているようだ。

HEYメン! 俺はキャットフードは食わないぜ!!
ってか3時間以上も時間つぶれてもーたがな。

結局、ハノイではホンマに猫肉を食うのか? それともキャットフードを食うのか? もしくわトゥエンにおちょくられたのか?

その謎はわからぬままに、泣く泣く猫肉を断念。
犬肉を食う時間すらなくなり、空港でカップ麺をすすりながらホーチミン行きの飛行機を待つことになった。

ハノイで見つけた男前

バス停につき47番バスを待つ。
47番バスはバッチャン焼きで有名なバッチャン村行きのバス。
これに乗れば、終点がバッチャンやから寝てても無事到着する。
なんせ飛行機出発はまだまだ先やから、なんかしら時間潰さんとね。


しばらくするとバスが来た。
「よし、乗り込もう!」
しかし、バスが止まると同時に現地人が大量にバスへと駆け込んだ!

その勢いはまるで、ナウシカに出てくるオームのよう。

ドドドドドド…と効果音が聴こえてくるぐらい凄まじい勢いや。
下手したら大阪のオバハンよりも勢いがある。


これは無理や!

こんな激流みたいな勢いの中を突き進むことも、混ざり合うことも、甘ちゃんなチャッパニーズには到底無理や。

仕方ないので泣く泣く逃す。


「次またバスが来て空いてたら乗り込もう。あかんかったらもうタクで空港行こう」

そう決めて、再びバスを待つ。


待っていると17番バスを発見した。

17番バスは空港行きバスらしい。
たったの5000ドン(約20円)で空港まで運んでくれる現地人御用達のバスや。

まさかこっから出てるとは!
よし、次あかんかったらタクやなくこれで空港行こう!


でも、ホンマに空港行くんかいな?
間違えるんも嫌やし、隣にいた男前な青年に聞いてみた。

「このバス空港に行く?」

「行くよ」

「空港に行きたいの?」

「あとで。でも、今はバッチャンに行きたい」

「そう。あの~、ニホンジンデスカ?」

あっ! 日本語!

「ボクはトゥエンイイマス。バッチャンにスンデル」

カタコトの日本語で一生懸命に話しかけてきた。

「そうなんや。日本語どれぐらい勉強してるの?」

「サンカゲツ」

すごい!
三ヶ月でこんなに話せるなんて。

彼は現在25歳の会社員。
4月から日本で3年間の農業研修をするらしい。
専攻はトマトだそうだ。


「お互いバッチャン行きやし一緒に行こうぜ」

そう言って彼といろいろ話しているうちに、再び47番バスがやって来た。
が、相変わらず勢いが強い。

彼はあっという間に後方からバスに乗り込んだ。
だが、もちろんのことボクラは置いてけぼりをくらう。

しかし、一緒に行こうと約束をしたので、頑張って前方からバスに乗り込んだ。

なんとかかんとか乗り込むと、トゥエンが後ろからおいでおいでと手招きをしている姿が目に映った。

人波をかきわけて、これまたなんとか後ろまでたどり着くと、トゥエンはゆうきちゃんのために席を確保してくれていた。

うわぁ。めっちゃレディファーストやん。

同じアジア人とは思えんぐらい気がきくバッチャン人。やっぱり顔が男前な奴はやることも男前や。

彼と出会えたことで、なんだかハノイを好きになれそうな気がしてきた。

2012年4月3日火曜日

ハノイなんて大ッ嫌い! 2

2月14日(火)
朝から雨。

な~んもやる気にならへん。

現地人に聞いたら、
「ハノイは年中こんな感じやで」
と教えてくれたので、もう翌日出発することにした。

雨は嫌いやねん僕。

早速チケットを買いにハノイ駅まで行く。

しかしホーチミンまで丸1日かかる。
バスもだいたいそんなモン。

ハニーの体調も悪いし、飛行機で一気にホーチミンまで南下することにした。
なんせ2時間やからね。
ギリギリ残ってた航空券、ハノイ~ホーチミン間・9000円を購入した後、町ブラして寝た。


2月15日(水)
ハノイ出発の日。

チェックアウト前に洗濯物を受け取りに行く。

「最上階にあるから自分で取り込んでくれ」
といわれ、最上階へ行くが、廊下干しのために半乾き状態だった。

(こんなことなら部屋で暖房かけて乾かしとくんやった~)
ってももう遅い。

仕方がないので泣く泣く取り込みチェックアウト。

2日間で26USドルのハズが何故か29.9USドル。そしてこのええかげんな洗濯代金がなんと5.5USドル。

だいたいこのホテルの半泊代。この質の悪さでこんなに請求されるなんて、ホント笑っちゃうよね。
ハハハ…。

なんとなくすぐれない気分でホテルを出ると、昨日以上にレイニーデー。

かっつ~~ん!

きっついわぁ~~。

飛行機出発まで10時間ぐらいあるし、しゃあないから近所のサテンでコーヒーを飲むことにした。

ベトナムといえばベトナムコーヒーが有名や。
クソほど濃いコーヒーに練乳の甘さがマッチして、これがまたウマイ!
親切な店なら、コーヒー後にお茶を出してくれる。
なんせ濃すぎるから、口直しせんことにゃあいつまでたっても口ん中がンニャンニャするねん。

雨の中長歩きするんも何やし、テキトーな店を見つけて入る。

「コーヒーやってます?」

ベトナムドラマ見ながら店のイス並べて寝てるおばちゃんを起こし尋ねる。

「あるよ」

「じゃあ、コーヒー1つとお茶1つで」

「はぁい」

コーヒーが来るのを待っていると、店内に”WI-FI”と書かれていることに気がついた。
パスワードを聞きつなげてみると、ホテル予約サイトから1通のメールが届いていた。

アンケートメールかなと思いクリックすると、なんと先ほどチェックアウトしたホテルからのキャンセル料金請求メールだった。

はあ?

どうやら昨日の宿泊がなかったことになっているらしい。

いやいや泊まったし!

きっとしつこいツアーの勧誘と、ホテルから空港までのタクシーの手配を断ったために、あの若ハゲホストが嫌がらせをしたに違いない。

なんちゅう奴や。

「とりあえずホテルサイト側に問い合わせメールをしよう!」

早速ホテルサイトにつなげる。
が、まったくつながらない。
いきなりネットがつながらんようになった。

ええ??

おばちゃんに事情を伝える。

「わたし機械よく分からない」

…しゃあない。

心を落ち尽かしコーヒーをすする。


まずっ!!
激まずっ!!

え? ナニコレ? こんなまずいコーヒーどうやったら作れんの?

昨日おととい飲んだおいしいベトナムコーヒーとはまったく違う、なんとも言えんクソマズイコーヒー。

苦味と甘みに付け加えられた酸味が、まったくもってけしからんコトになっている。
いくら混ぜても混ざりきらへん、心の底から人を憎んでまいそうな味や。
胆汁でも入ってるんちゃうか??

こらちょっとひどすぎる。
せやけど、こんなまずいコーヒー。ホンマにこの世に存在するんやろか?
もしかしたら、俺の舌がおかしなったんちゃうやろか?

ためしにゆうきちゃんに飲ませる。

「うわっ! ナニコレ? マズッ!」

よかった。俺の舌の勘違いやなかった。
このコーヒーが珍味なんや。

結局、せっかく頼んだコーヒーは、カラダのことを考えて残すことにした。

洗濯物は乾かず、ホテル代はぼられたあげくキャンセル料金請求され、コーヒーは二度と味わえないぐらい不味く、ふんだりけったりなハノイ旅行。

もう二度と来たくない。

やっとこさ雨が止み、重たい荷物を抱えながらバス停へとむかった。

ハノイなんて大ッ嫌い! 1

2月13日(月)
バンコクを出発し、ベトナム・ハノイへとやって来た。
空港を出るとバンコクと違いクソ寒いハノイ。
空もどんよりしてるし、もうすでにこの時点で町を出たくなった。
が、ホテル予約してもうたし、とりあえず町へ行くことにした。

空港から町までのタクシーは、チケット売り場でチケットを買うやどうたらうんぬんとネットに書かれていたが、そんなもん探す間もなく運ちゃんがしきりにしつこく声をかけてくる。

「900、900! 900ドンやで~~(3円やで~~)」

そんなワケあるかいな!

そう思いながらもあまりのしつこさに心は折れた。
タクを持ってくるからここで待っといてくれと言うので、待ってる間に運ちゃんの連れらしきハノイ人に、
「しょうみドルでいくらなん?」
と聞くと、
「16ドルかな?」
と答えた。

16ドル(約1400円)。
チケットえで買えば10ドル(らしい)。

6ドル高いが、まあええわ。

その連れと話してたらタクもやってきたのでとりあえず乗り込んだ。

日本人観光客をボレたことでやたらテンションハイなハノイ人。
彼女か嫁はんか知らんが、運転しながらラブトークに夢中。

(どーでもいいけど、事故んなよ)

それだけを願いながら、ボッタクリタクシーに揺られて目的地へと向かう。
が、ここで心配なのは結局いくらやねんってこと。

連れは16USドルゆーてるし、こいつは900ドン(3円)ゆーてるし。
1400円と3円じゃ雲泥の差や。

「おい。ホンマに900なんか?」

「900やで」

「900って安すぎるやろ。ホンマか?」

携帯の電卓を打って見せる。

「OK。900だよ」

(絶対ウソやろ)

次は1000ドン紙幣を渡してみる。

「え?  ノーノーノー! ぜんぜん違うよ。900って言えばベトナムじゃ900000のことだよ。下3ケタは数えないよ」

「知らんがな!!」

結局900=900000(約3400円)と判明。

ドルなら45ドルやと、ありえんぐらいボッてきた。

「はぁ? 高すぎるやろ? おろしてくれ!」

「ノー!! 無理無理無理! 45ドル! この値段のどこがいけないの!!」
と、駄々っ子ばりに発狂する。
今にも暴れだしそうなイキオイや。

やばい! 下手したら刺される。
しかし、ここでひいたら日本人の名折れ。ギリギリまで喰らいつく。


「いやいやいや、お前の連れが16ドルゆーてたで。」

すると、少し落ち着き、
「…40? …30?…」

だんだんと値段を下げてきた。

極力発狂させないように少しずつ少しずつ交渉し、結局20ドルまで下がった。
が、16ドルまでは下がらなかった。

その後、目的地までは沈黙が続く。

運転手は連れに電話したようで、
「お前のせいで安しなあかんくなったがな!!!」
みたいな感じでかなりキレまくってるし。

な~んかいやな雰囲気やなぁ~。

そうこうしてるうちにホテルに着いた。

すると、ホテルのフロントやろか?
若ハゲホストみたいな兄ちゃんが中から出てきて、
「今工事中でペンキ臭いから、別のホテルに移動してくれ」
と、別館・Travel mate Hanoi Hotel(Hai Nam)に移動させられた。

ええ~~!

まあでも、料金も一緒やしホットシャワーも暖房もあるからまあええかってことで宿泊。

「明日はバレンタインやからツアークルージングを彼女にプレゼントしろ、プレゼントしろ」
ってかなりしつこいのはシャクやが、それ以外何も問題はないし、洗濯物を預けて町へ出た。


しかし、雨は降ってくるわ、地面はぐしゃぐしゃやわで、観光も出来ぬままにとぼとぼしてたら集団のギャル男に捕まり、ベトナムやのに何故かハンバーグステーキを食わされる。

いや、ウマイ…けど。


結局その日はホテルに帰りビールを呑んで床についた。

久しぶりのベトナム。

スタートからこけた感が満載や。

明日はどうなることやら。