駅まであとわずかというところで、公園の入り口付近にたてられた‘‘こんぽすと‘‘とデカデカと書かれた看板が目にとまった。
こんぽすとと言えば、肥料ではないか。
メキシコ時代を思い出すなぁと、ハニーと一緒にこんぽすとの作り方を読んでいると、看板奥のフェンスの向こうからジイチャンが声をかけてきた。
初め何を言ってるのかわからなかったが、よく聞くとフキがどやこや言ってるよう。
フキ?
何のこっちゃいな?
するとジイチャン。
「そんなんも知らんのかいな? テレビ見て勉強せな。昆布と炊いたらうまいんやがな」
ああ、はいはい。フキね。食べ物のフキね。
どうやらジイチャンはフキをこっちまで取りに来いと言ってるみたい。
マジで?
ラッキー!!
公園を出てグルッと一回りし、ジイチャンの畑へとまわる。
ジイチャンから鎌を2本借りてフキを刈る。
人生初のフキ狩り体験や。
「ほらほらもっと中の方の大きいフキを取りなはれ」
「もっとようさん持っていき」
ジイチャンの好意で、なかなかたくさんのフキをゲット。
いやあ、まさか見ず知らずの町でしょっぱなからこんな親切な出来事に出会えるとは。
ハートフルなデイやなぁ。
これで今夜のおかずはフキの炊いたんや。ジイチャンに感謝や。
「ありがとうございます!」
一言お礼を言い、場を去ろうとした。
するとオジイチャンこう言った。
「兄ちゃん。わし …コップ酒買いまんねん」
えっ?
「コップ酒買いまんねん」
は!!
そっか!
銭や!!
そらそや。
当たり前の話やが、世の中ってーのは交換社会や。
ビール1本買うにしても、300円ほど金がいる。
2束ほどのフキを刈らせてもろたんやから、そりゃあタダではおまへんがな。
メキシコでのもらい乞食生活があまりにも長かったせいで、なんでんかんでん貰うんが当たり前になっていたが、ここはメキシコではなく日本。
しかも、商売人の町・大阪や。
ちゃっかりしとるで~。
ってか最初にナンボかも聞かんと、勝手にタダやと思い込んでた俺があかん。
俺はなんでも顔パス、ありがとうの一言で終わらす業界人とは違う。
正真正銘、職業無職のどこにでも転がってるような欠けた歯車パンピーや。
「あっ。すいません。おいくらですかね?」
「コップ酒買いまんねん。せやから気持ちでええがな」
都会じゃあんまり聞かん気持ち値段。
う~ん、ナンボやろ?
コップ酒1杯なら、まあ200円で事足りるが、それもなんかなぁ?
よく見たらジイチャン赤ら顔やしもうすでにやらかしてるかもしれん。
酒呑みの人間に対してたった1杯分の金だけしか渡さんのも無粋や。
かといって千円も渡してしもたら俺やったらちょっとひいてまう。つーか変に怖い。
悩んだ結果、500円払うことにした。
これならコップ酒2杯に、あまった100円で肴も買える。
酒屋がやってる立ちのみに行けばカワハギ食える。
夢のバッカス料金や!!
「え? こんなにくれまんの? わし釣りおまへんで」
「いやいやお釣りはいいですよ」
「そうでっか。ほな2回分ってことで、また来てくんなはれ」
そういうことで、初の寝屋川にて賃貸契約どころか、フキ刈りの先行予約まで済ましてきたわけや。
6月頭ぐらいにでも、‘‘第2回 酔いどれフキ刈りツアー‘‘しようかな。
今度は一升瓶と肴を持って行こう。
ジイチャンの昔話を聞きに行こう。
参加者求ム! ムードンコは岡本ゴム!
こんぽすとと言えば、肥料ではないか。
メキシコ時代を思い出すなぁと、ハニーと一緒にこんぽすとの作り方を読んでいると、看板奥のフェンスの向こうからジイチャンが声をかけてきた。
初め何を言ってるのかわからなかったが、よく聞くとフキがどやこや言ってるよう。
フキ?
何のこっちゃいな?
するとジイチャン。
「そんなんも知らんのかいな? テレビ見て勉強せな。昆布と炊いたらうまいんやがな」
ああ、はいはい。フキね。食べ物のフキね。
どうやらジイチャンはフキをこっちまで取りに来いと言ってるみたい。
マジで?
ラッキー!!
公園を出てグルッと一回りし、ジイチャンの畑へとまわる。
ジイチャンから鎌を2本借りてフキを刈る。
人生初のフキ狩り体験や。
「ほらほらもっと中の方の大きいフキを取りなはれ」
「もっとようさん持っていき」
ジイチャンの好意で、なかなかたくさんのフキをゲット。
いやあ、まさか見ず知らずの町でしょっぱなからこんな親切な出来事に出会えるとは。
ハートフルなデイやなぁ。
これで今夜のおかずはフキの炊いたんや。ジイチャンに感謝や。
「ありがとうございます!」
一言お礼を言い、場を去ろうとした。
するとオジイチャンこう言った。
「兄ちゃん。わし …コップ酒買いまんねん」
えっ?
「コップ酒買いまんねん」
は!!
そっか!
銭や!!
そらそや。
当たり前の話やが、世の中ってーのは交換社会や。
ビール1本買うにしても、300円ほど金がいる。
2束ほどのフキを刈らせてもろたんやから、そりゃあタダではおまへんがな。
メキシコでのもらい乞食生活があまりにも長かったせいで、なんでんかんでん貰うんが当たり前になっていたが、ここはメキシコではなく日本。
しかも、商売人の町・大阪や。
ちゃっかりしとるで~。
ってか最初にナンボかも聞かんと、勝手にタダやと思い込んでた俺があかん。
俺はなんでも顔パス、ありがとうの一言で終わらす業界人とは違う。
正真正銘、職業無職のどこにでも転がってるような欠けた歯車パンピーや。
「あっ。すいません。おいくらですかね?」
「コップ酒買いまんねん。せやから気持ちでええがな」
都会じゃあんまり聞かん気持ち値段。
う~ん、ナンボやろ?
コップ酒1杯なら、まあ200円で事足りるが、それもなんかなぁ?
よく見たらジイチャン赤ら顔やしもうすでにやらかしてるかもしれん。
酒呑みの人間に対してたった1杯分の金だけしか渡さんのも無粋や。
かといって千円も渡してしもたら俺やったらちょっとひいてまう。つーか変に怖い。
悩んだ結果、500円払うことにした。
これならコップ酒2杯に、あまった100円で肴も買える。
酒屋がやってる立ちのみに行けばカワハギ食える。
夢のバッカス料金や!!
「え? こんなにくれまんの? わし釣りおまへんで」
「いやいやお釣りはいいですよ」
「そうでっか。ほな2回分ってことで、また来てくんなはれ」
そういうことで、初の寝屋川にて賃貸契約どころか、フキ刈りの先行予約まで済ましてきたわけや。
6月頭ぐらいにでも、‘‘第2回 酔いどれフキ刈りツアー‘‘しようかな。
今度は一升瓶と肴を持って行こう。
ジイチャンの昔話を聞きに行こう。
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