その中の一つ。
ービルジンコクテルー
を、作ってみた。
‥アップルブランデー三分の一ジガア、クレームドメント三分の一ジガア、ジン三分の一ジガア、
と、物語に出てくる老人は語る。
レシピどおりに作ると、コクテル、ビルジンは完成である。
が、写真でみると緑色でしょ。
これは失敗。
うちは緑色のミントしかないから代用で作ったけど、ホンマは白のミントでないといけないのですよ。
なぜ白でないといけないかは、この節を読めばわかる。
ーその色合いはあくまでも未だ男の肌を知らずして、しかも春情朝に夕にただならぬ乙女の、その秘所の色合いと、芳わしき香りただよわせるのが身上。
これでわからないならもう一丁!
ーなるほど薄紅いになおほの白さの漂う色合い、いかにも艶めいてみえぬでもなく、一瞬、これまで眺めた女の秘所の、あるいは戸口くろずみたれど開けばみずみずしき鮮紅色の、すでにしてぬめぬめと光りはなつさま、また白饅頭のごとくもり上り、指先きにて分ければ淡紅色の一線あらわれ‥
もうおわかりでしょう。
ビルジンコクテル。
わかりやすく言えばバージンカクテル。
う〜ん。
野坂さんは変態やね。
クレームド・ミント・ホワイト買おうかな。
そして意外にも酔ってきたのど水飲もう。