メヒコには15años(キンセアーニョス)というフィエスタがある。
これは、女の子の15歳の誕生日を盛大に祝うイベントで、親族はもちろん、仲のいい友達や、あんまり仲のよくない町内の住民。
そして、海から渡ってきたもらいコジキまでも、招待するほどの規模をほこる一大行事。
だから、誕生日をむかえる女の子は、結婚式並みにドレスアップする。
それをエスコートするおちんぽ野郎もまた然り、ちゃっかりタキシードを着ちゃったりなんかするのだ。
そんな15 años前夜。
12月16日(金)
仕込みの為に駆り出された。
豚六頭に牛二頭。
男が10人以上集まって、包丁片手にさばきまくる
そして、さばいた肉を女性陣が調理する。
豚六頭に牛二頭って言ったらかなりの量。
頭からケツから、豚に関しては皮までもが食料になるのだから、ホンマにかなりの量である。
しかし、僕は駆り出された意味がわからないぐらい、することもなく、ただひたすらにビールに焼酎、それにテキーラを呑みながら、ただただ傍観を決め込むスタイル。
きっと今頃日本でも、そんな傍観者スタイルが流行っていることだろう。
そんなNowなヤングマンを見て、寄り添ってくるのは、これまた傍観者を決め込むボラーチョのみ。
(borracho=ボラーチョ=酔っ払い)
その中でも、ひときわ輝く酔っ払いが寄ってきた。
名前はわからんが、寝ては酒呑んで、寝ては酒呑んでを繰り返すビール屋の爺ちゃんの兄弟。
そいつが僕にこう言った。
「Mexico es tuyo!」
メヒコ エス トゥージョ!
日本語に訳すと、
「メキシコはあなたのものですよ」。
関西弁で言えば、
”メキシコはあんたのもんやで!”
だ。
思えば、2011年3月31日にメキシコに来てから、八ヶ月が過ぎた。
一ヶ月程度グアテマラに浮気したとはいえ、七ヶ月この国におるワケや。
この町に関して言えば、前回を含め、計五ヶ月滞在している。
今では家を賃貸借りまでして、現地人決めこんでる。
そんな僕らをこの町のボラーチョは、メキシコ人として認めてくれたのだ。
ボスの家の近所に住むベニートに関しては、
「アウ! ハローチョ! アワワワワ~!」
と言ってくれる程や。
※ハローチョとは、ベラクルスに住む人のこと。
ゆーたら、パリに住んでるパリジェンヌみたいなもん。
ちなみに夢精ばっかりして、朝からパンツパリパリの奴を、パリジャンという。 オッシャレ~!
そして、アウ! アワワワワ~!は、最近ベニートの中で流行ってる、アパッチの叫びらしい。
しっかし、日本で生まれ、日本で育った生粋の日本人が、愛しの国・メヒコに住んで、現地人からハローチョ扱いされる。
これはめちゃくちゃうれしいことではないか!?
スペイン語がヘタクソでも、見た目が日本人でも、心はメヒカーノ!
Mexico es míoーメヒコ エス ミオー
メヒコは俺のもん!
そう。
もうすでに、メヒコは俺らのもんなんや!
あとは、ヨレヨレのジーンズ履いて、ジェルで髪固めるだけ。
これで完璧メキシコ人や!
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