Lichi収穫の初日にBarracuda共が来たとはいえ、すぐに帰ってくれたので害はなかった。
この後、Rubenたちがやって来だす頃から、農場の生活での歯車が狂いだすのだが、
「じゃあそこでの生活は満足出来ないものなのか?」
と、聞かれるとそうではない。
何故なら、この農場で働くボス2人とメヒコの大学生、それにこの小さな町・Lechuguillasの人たちが、最高にいい人たちばかりだからだ。
5月8日(日)
初めての休日。
ゆうきちゃんに散髪してもらったあと海に行く。
海までは1km。
ちんたら歩いて行く。
Mexicoに来て初の海。
風で波が荒れてたせいか、あまりキレイではなかった。
残念。
現地人と共に写真を撮ったあと家に戻ると、Leonが
"Aguardiente de caña"
をご馳走してくれた。
Aguardiente de cañaとは、さとうきびの蒸留酒。
ゆってみれば、さとうきび焼酎。
もしくわ、安物のラム酒やね。
これがなかなかうまく。
僕らは上機嫌!
ほろ酔い気分でなんとなく隣の農場を覗きに行くと、酒盛りをする男たちの姿が。
もちろん声をかける。
と、そのうちの1人が、トウモロコシをたくさんくれた。
でも、酒はくれなかった。
そして、鳥脅し用の音の鳴るムチ、”チュリオン”を目の前で鳴らしてくれた。
パンパン!
と、ピストルみたいな音が鳴る。
「メキシコでよく鳴ってる音はこれやったんや」
と、このとき初めて知った。
二年前から気になっていたことがやっとわかり満足。
彼、Tomasに別れを告げ、近所のビール屋
” Quince De Letras”
で、Caguama(リッターサイズのビール)を注文して呑む。
すると、1人のborracho(酔っ払い)が近づいてきて、酒を奢ってくれた。
多分名前はJuan。
葉っぱとコカインが大好きな、38歳妻子持ち。
肩に入れたタトゥーの二文字は、”No fear”(怖くないよ~)。
なかなかやばい臭いをプンプン撒き散らす彼に別れを告げ、再び家に戻った。
あとあと聞いた話やが、彼は仕事もせず、嫁はんの働いた金で薬を買ってはキメまくってるらしい。
一回捕まってるらしいし、なかなかヤバイ野郎や。
翌日。
仕事前にボスと共に、搾りたての乳を飲むため近所の牧場へ。
歩いて2~3分のところにあるこの牧場では、Romanって名前のじいちゃんが乳をシャーシャー搾っている。
面白いぐらいに出てくる牛の乳。
これなら僕にも出来るんちゃうかとトライするが、一向に出ない牛のオッパイ。
オッパイがいっぱ~い。
"爺が揉んで、ボスも揉んだから、出なくなった牛のオッパ~イ"
きっと性感帯を間違えたんやろう。
まあ、セックスのあまり上手くない僕が、牛を感じさせるほどのマジックフィンガーを手に入れるには、まだまだ修行が足りんのやろう。
なんせ爺ちゃんには、4人の嫁がいるらしいから。
かなりのプレイボーイや。
色んな乳を揉んできたからこそ、なせるワザなんやろう。
うんごいわ!
そうこうしているうちに、BOSSがコップ一杯の牛乳を差し出してくれた。
初めて飲む搾りたての牛乳は、生ぬるく甘くAguardienteの味がした。
んなはずはないやろう!
と、BOSSに問い詰めたところ、イタズラにaguardienteを混入したことが発覚!
おかげで朝からほろ酔い気分。
昼にはMezcalも呑めたし、最高の一日や。
テキーラで有名なメキシコやが、この町ではcañaが主流。
なんでもCuba文化の影響らしい。
その昔、スペインがキューバに侵略した後、Veracruzに攻めて来た為、キューバのサルサや、さとうきびがこの州都に伝わり、未だ名残りが消えないのだと聞いた。
歴史ってなかなか面白いね。
ちんちろり~ん。
一本30ペソ(約240円)のさとうきび焼酎をコーラやグレープフルーツソーダで割って呑む。
ミントもライムもテグアカン(炭酸)もあるのに、何故かモヒートはあまり知られていない。
ので、モヒートを作ってみた。
ウマイ!!
ラムと変わらん味がする。
そら、ラムみたいなもんやからなあ。
ボスの奥さん・Gloriaもお気に入り。
なかなかやりよる安酒や。
是非とも日本に持って帰りたいもんや。
まあ、確実に頭イカれてまうであろう安酒やが。
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